・遠心力ってそもそも何?
・式の立て方がたくさんあってわからない。
今回は、上のような悩みを解決していきます!
円運動の式の立て方は、2パターンあるのですが、最後には難関大の人のための式の立て方も紹介していきますので、最後までご覧になってみてください。
この記事を読めば、円運動における式の立て方や、遠心力の使い方について理解が深まりますよ。
✔この記事の内容
・遠心力の導出
・難関大のための遠心力の使い方
・遠心力は物体の上に乗って考えたら負け
目次
遠心力とは回転している人が感じる力のこと
遠心力は、コーヒーカップのように、回転している人に働く力のことをいいます!
つまり、同じ円運動でも、式を立てる人が、『地面にいるのか』『物体とともに回転しているか』によって式の立て方は変わります!
(1)地面から見た時
式を立てる人が、地面の上にいる場合は、『物体は動いている』ように見えるので、運動方程式を立てることができます!
すると、運動方程式は
$$ma_{向}=S・・・➀$$
となります。
物体とともに回転する人から見た場合
物体とともに回転している人から物体を見ると、足元の物体は『静止』しているように見えるので、つり合いの式を立てます。
つり合うのは遠心力\(f\)なので、つり合いの式をたてると、
$$f=S・・・➁$$
となります。
➀➁より、\(f\)をもとめると、
$$f=ma_{向}$$
となります。
ココがポイント
遠心力は、半径、速さ、角速度がわかれば求められるね!
遠心力の導出は、しっかりできるようにしておきましょう!
【意外と知らない】遠心力は物体の上に乗らなくても感じることができる!
遠心力は、物体の上にいることで感じることの力だということを話してきました。
実は、観測者が円運動しなくても、回転中心から物体を見るだけで、見たすべての物体に遠心力が働くように見えます!
ハンマー投げをするときに、中心で回転している人も、外側に向かって遠心力を感じるのと同じだよ!
さっきまでの違いは、観測者が物体とともに回らず、回転の中心にいるということです!
これで、何か変わるのですか?
実は、これを知っているだけで、難関大の問題が解けるかどうか決まるんだ!
上の図のように、リングがくるくる回転していて、それに合わせて小さいリングが動いている中で、小さいリングに働く遠心力を考えてみましょう。
この時、遠心力はいくつかわかるかな?
物体に乗って考えて、\(r\)は中心までの距離\(r\)だから、普通に\(mrw^2\)じゃないんですか?
やってしまったね。こうやって、物体に乗って考えてしまうと、中心を間違えてしまう可能性があるんだ!
ココに注意
ハンマー投げみたいに、回転軸上からみて遠心力を考えるやり方を知っていれば、今回の中心は、円の中心ではなく、回転軸上だということがわかります!
つまり、遠心力の公式の\(r\)に入る値は、回転軸からの距離である\(rsin\theta\)となります
だから、リングに働く遠心力は、\(mrw^2sin\theta\)
このように、遠心力を考える時は、物体に乗って考えるのではなく、回転中心、回転軸上から見ると、間違えずに済むのです!
ココがポイント
まとめ:遠心力を考えるときは回転中心から考える!
今回は、遠心力についての導出と、遠心力の考え方について話してきました。
・遠心力はどのようにして導出されるのか
・遠心力を考える時に、観測者はどの位置にいるべきなのか
以上2つは、遠心力の基礎になりますので、しっかりと覚えておきましょう。