・比熱と熱容量がわかりません
・公式が混合してしまって、覚えられません
比熱と熱容量が覚えられない人が、結構いますが、『公式を丸暗記』しようとしているからではないでしょうか。
物理の世界では、公式を丸暗記すると、点数が伸びるどころか、伸び悩んでしまい、悪循環に陥ってしまいます。
そうならないためにも、物理では言葉の定義やイメージを大切にしていきましょう。
この記事を読めば、熱容量と比熱が理解できますので、最後までご覧になってみてください。
✔この記事の内容
・比熱と熱容量は実は同じもの
・単位と言葉の定義から式を作れるようにする!
比熱とは1gの物体を1Kだけ上昇させるのに必要な熱量
物質によって温まり方は違います。
例えば、鉄と水を同じように温めても、鉄の方が水よりも温まりやすいです。
このように、物質によって温度を上げるのに必要な熱量は変化してきます。
1gの物体を、1Kだけ上昇させるのに必要な熱量のことを、比熱c[J/(g・K)]といいます。
ココがポイント
言葉の定義から、比熱の単位は[J/(g・K)]を使うとわかりますね!
さらに、『1g』の物体を『1K』だけ上昇させるのに、『c[J]』必要ということは、
『m[g]』の物体を『\(\Delta T[K]\)』だけ上昇させるには、『\(c×m×\Delta T[J]\)』必要になります。
ココがポイント
比熱が小さい方が、必要なエネルギーが少ないので、温度が上がりやすいんだ!
熱容量は1Kだけ物体の温度を上げるのに必要な熱量
熱容量は、物体の温度を1Kだけ上昇させるのに必要な熱量のことをいいます。
比熱と熱容量は非常に似ていますが、熱容量の方が、物体の質量に関係なく、ただ単に1K上昇させるのに必要な熱量なので、より簡単に扱うことができるのが特徴です。
熱容量は\(C[J/K]\)で表されるので、\(\Delta T\)[K]だけ上昇させるのに必要な熱量Qは
$$Q[J]=C[J/K]×\Delta T[K]$$
と書くことができます!
熱容量も、言葉の定義から式を作れるようにしておきましょう!
さらに、熱容量と比熱の式を比較してあげると、熱容量Cは比熱cを使って、
$$C[J/K]=m[g]×c[J/(g・K)]$$
と書けることがわかりますね!
このように、『比熱』と『熱容量』は言葉の定義が違うだけで、どちらも熱量を求めていることに変わりないのです。
ココがポイント
$$Q[J]=C[J/K]×\Delta T[K]$$
まとめ:言葉の定義から比熱と熱容量を求められるようにしよう
今回は、熱容量と比熱について話してきました!
ポイント
比熱[J/(g・K)]
・・・1gの物体を、1Kだけ上昇させるのに必要な熱量のこと
熱容量[J/K]
・・・物体の温度を1Kだけ上昇させるのに必要な熱量のこと
2つとも公式を丸暗記するのではなく、言葉の定義を頭の中にいれて、式を作ることが大切です!
特に、言葉の定義とそれぞれの単位の2つを覚えていれば、自分で式を作ることができますので、比熱と熱容量が苦手な人は覚えておきましょう!