電気力線って図を見たことがあるけど、あれって何を表しているの?
結論から言ってしまうと、電気力線は電場がある空間で、+1[C]の動いた道筋を表しているんだ!
問題集をやっていたり、参考書を見ていたりすると、電気力線の図を見かけますよね。
⇩こんな感じの図
この何気なく出てくる図ですが、これを理解することで、ガウスの法則をより理解することができます。
そこで今回は、電気力線について詳しく説明していきます。
『電気力線の理解があいまい』『ガウスの法則がいまいちわからない』人は、この記事を読めば理解することができますので一緒に頑張っていきましょう!
まだ前回の記事を読んでない人は点電荷の電位を無限遠に基準をとる理由【マイナスになる原因も解説します】を参考にどうぞ。
電気力線とは何か?
先に答えを言ってしまうと、電気力線は『電場を視覚化した線』のことです!
ん?どういうことですか?
天気予報で風向きの情報が、矢印で表されるよね!
それと同じで、電気力線は、どの向きに電場が発生しているのかを視覚化してるんだ!
なるほど!でもそもそも電場って目に見えないから、電気力線をひくことって無理じゃないですか?
確かにそうだね。例えば、その場所で風向きが知りたければ、風船とかをその場で放してあげれば、飛んでいく方が風の向きになるよね?じゃあ、電場を知りたいときってどうすればいいかな?
あ!その場所での電場の向きと大きさが知りたければ、その場に\(+1\)クーロンを置いてあげればいいんでした!
電場の向きと大きさが知りたければ、その場に\(+1\)クーロンを置いてあげればいいのでしたね!
⇩忘れてしまった人や、知らなかった人は、こちらの記事をチェック。
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さらに、見えている場所全体の電場の状態が知りたければ、見えている範囲すべてに\(+1\)クーロンをばらまいてあげればいいのです!
そうすると、\(+1\)クーロンは電場から、\(F=qE\)の力を受けて移動します。
その移動した向きそのものが、電場の向きなのです!
ポイント
電気力線は、電場を視覚化したもので、\(+1\)クーロンが電場から、\(F=qE\)の力を受けて移動した道筋でもある!
この電気力線には、いくつか特徴があります。
この特徴は、センター試験にも出たことがあるので、しっかり覚えておきましょう!
電気力線の特徴!
電気力線の特徴は、以下の3つです!
電気力線の特徴!
1.途中で枝分かれしない
2.電気力線の向き=電場の向き
3.電気力線は、+からでて-に入る
これら3つはしっかりと覚えておきましょう!
3番目の、『電気力線は+からでて-に入る』というものは、上の図を見ればわかると思います。
つまり、『電場は正電荷から湧き出し、負電荷に吸い込まれる』ように作られるわけですね!
お風呂の、蛇口と排水溝の関係ってわけですね!
そうだね!蛇口からでて、排水溝に水が吸い込まれるように、電場は作られているんだ!
電気力線から電場の強さはわかるのか?
電気力線の図から、電場の向きはわかるけど、電場の強さってわかりますか?
電場は、正電荷から湧き出し、負電荷に吸い込まれているから、その周辺の電場って強いはずだよね?
言われてみれば、点電荷の電場の式って\(E=k\frac{Q}{r^2}\)だから、点電荷に距離が近いほど強くなります!
電場は、点電荷の作る電場の式からもわかる通り、距離の2乗に反比例します。
なので、電荷に近いほど電場は強く、電荷から遠ければ電場は弱まります!
では、これが電気力線の図を見ただけで読み取れるでしょうか。
オレンジで囲ってある部分は、2つとも同じ面積です。
オレンジの囲いの中にある電気力線の本数を見ると、電場が強い方は3本なのに対し、電場が弱い方は1本しかありません。
つまり、同じ面積で囲ってあげた時に、電気力線の本数が多いと、電場も強いのです!
なるほど!ある部分で囲った電気力線の本数を、電場の強さと見たわけですね!
その通り!ある部分ではなく、\(1m^2\)で囲った部分の電気力線の本数をガウスの法則というよ!
ガウスの法則
\(1m^2\)あたりの電気力線の本数=その点の電場の強さ
あれ?でもガウスの法則って\(4{\pi}kQ\)本のやつじゃなかったっけ?
それについては、次回説明していくよ!
ガウスの法則はガウスの法則の4πkQ本って何?!例題を用いてガウスの法則の定義から条件を徹底解説を参考にしてみてください。