運動方程式の本当の意味とか言われると、何か不安なんですけど、、
確かにいきなり言われるとびっくりするよね(笑)けれど、力学で点数を取るためには大事なことなんだ!
そこで今回は、力学で点数を爆上げするために、力学の根幹でもある運動方程式の理解を深めていきます!
この記事を読めば、『運動方程式の使い方がイマイチわからない』『式の立て方がわからない』といった悩みは解決されますよ!
まだ、前回の記事を読んでない人は、以下の記事を参考にしてみてください。
関連記事ばねの弾性力の大きさと向きは?ばね合成の例題とともにわかりやすく説明
まずは運動方程式の基本公式を確認する!
まず、運動方程式について確認しましょう!
運動方程式は、
$$\LARGE m\vec{a}=\vec{F}$$
でした!
それぞれの文字についても、確認しておきましょう!
ポイント
\(m\)・・・着目物体の質量[kg]
\(\vec{a}\)・・・地面に対する加速度[\(m/s^2\)]
\(\vec{F}\)・・・着目物体が受けているすべての合力[N]
太字の部分は特に大切ですので、しっかり覚えておいてください!
運動方程式の意味とは
日本語で説明すると、『質量\(m\)の物体に、力\(\vec{F}\)が働くと、物体には加速度\(\vec{a}\)が生じる』と説明できます。
つまり、力\(\vec{F}\)が原因で、加速度\(\vec{a}\)が生じるという結果になるのです!
ポイント
力\(\vec{F}\)が原因で、加速度\(\vec{a}\)が生じる!
力が原因で加速度が生まれるのは、分かったのですが、その前に文字の上についている矢印が気になるのですが、、
その矢印は、ベクトルだよ!世の中には、大きさのみ持つ『スカラー』と、大きさと向きを持つ『ベクトル』があるんだ!
スカラー・・・大きさのみを持つ (例)質量、長さ、速さ
ベクトル・・・大きさと向きを持つ (例)速度、力積、電場
わわわ、、ベクトルとかいきなり、わけがわからなくなりました、、
ベクトルが苦手な受験生は結構多いんだ。そんな時、ベクトルをスカラーに変える方法があるんだよ!
いったいどんな方法ですか?!
それは、加速度の方向を正方向として、軸を取ってしまう方法だよ!
ポイント
運動方程式を立てるときには、加速度方向を正方向として軸を決め、軸と同じ方向の力はプラス、逆ならマイナスとして考えよ!!
それでは、例題で確認していきましょう!
例題:運動方程式の解き方
例題
2つの物体を接触させた状態で、滑らかな床の上に置いた。左側にある物体Aの質量をm、右側にある物体Bの質量をMとする。左側にある物体Aの左側から、図の向きにFの大きさで押すとき、全体の加速度の大きさはいくつになるか。また、AがBに及ぼす力の大きさはいくらになるか答えよ。
※いつも通り、まずは自分で考えてみましょう!自分で解くことで、『解くうえで何が足りないのか』が明確になります!
それでは、解説していくよ!まずは、以下の手順に従って力を描いていくよ!
1.力を描き込む!
力を描くときに気をつけるポイントは、以下の3つでしたね!
力の描き方
・着目物体の数だけ図を描く!
・場から受ける力(重力や静電気力)を描き込む!
・他物体との接触点に印をつけ、そこを根本として、物体が受ける接触力のみを描く!
今回は、図がごちゃごちゃするのを防ぐために、重力と垂直抗力は描かないので、気にしないでください。
さて、上の手順に従って図を描くと、
となります。
緑の矢印は、作用・反作用の法則ですね!
よく覚えていたね!それじゃ、運動方程式を立てていくよ!
2.運動方程式を立てる!
ポイント
運動方程式を立てるときには、加速度方向を正方向として軸を決め、軸と同じ方向の力はプラス、逆ならマイナスとして考えよ!!
まずは、加速度方向に軸を立てますが、今回は右向きに動くので、右方向を正方向としましょう!
それでは、運動方程式を立てていきます!
物体Aについて
物体Aの質量はmで、Fは軸と同じ方向に、nは軸とは反対方向に力を受けているので、
$$ma=F-n・・・➀$$
と書くことができます!
物体Bについて
物体Bの質量はMで、nは軸と同じ方向に力を受けているので、
$$Ma=n・・・➁$$
と書くことができます!
$$ma=F-n・・・➀$$$$Ma=n・・・➁$$
➀➁を連立して、aとnの値を求めると、
$$a=\frac{F}{M+m}$$$$n=\frac{MF}{M+m}$$
となります。
このように、運動方程式は加速度方向に軸を取って、着目物体一つひとつについて考えていけば、難しくはないんだ!
まとめ:
そこで今回は、力学で点数を爆上げするために、力学の根幹でもある運動方程式の理解を深めてきました!
まとめると、以下のようになります。
まとめ
1.
$$\Large m\vec{a}=\vec{F}$$
\(m\)・・・着目物体の質量[kg]
\(\vec{a}\)・・・地面に対する加速度[\(m/s^2\)]
\(\vec{F}\)・・・着目物体が受けているすべての合力[N]
2.力\(\vec{F}\)が原因で、加速度\(\vec{a}\)が生じる!
3.運動方程式を立てるときには、加速度方向を正方向として軸を決め、軸と同じ方向の力はプラス、逆ならマイナスとして考えよ!!
これらのことを、しっかりと覚えておきましょう!
次は、この内容をもとに、『もし糸に質量があったら』ということを考えていきます。
今回は以上です。
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